2010-05-18 砂川くん、世界を救う
⑧会議室と休憩所 ラスト一つ前
島袋 「何か仰ぐものないか!?」
丸坂 「他の部屋行って探してきます」
島袋 「駄目だ、社内中が閉まってるぞ。ここだけ開けて貰ったんだから」」
国吉 「あ、そうだ!」
丸坂 「何かあるんですか?」
国吉 三人に渡された写真を束にして背中から取り出す。
「これで」得意げに。
国吉、横になっている砂川をぱたぱた仰ぎ出す。固まる島袋、丸坂、パウエル。
「」
砂川 「国吉さん、それは・・・・?」目を覚ます。
国吉 「え!?あ!」国吉おどおどして写真を落とす。
ぱらぱらと床に散らばる砂川の写真群。(一望できる感じで)
三人同時に
島袋 「バカ!」小声で
丸坂 「バカ!」小声で
パウエル 「バカ!」小声で
全員が沈黙
島袋 「なな何だそれは国吉くん!砂川君の写真じゃないか、それも高校生の頃だ!」さも初めて知ったみたいに。自分が渡した写真を手に取る
国吉 「いや、あの・・・島袋さん?」
丸坂 「ほほほんとだ、なんだろうこれ、あ、これも砂川君だ!しかも最近のやつだ。どう見ても盗撮だ」同じく自分が渡した写真を手に取る
国吉 「えっと・・・丸坂くん?」
パウエル 「これは?何これ!砂川さんの水着姿じゃない!いろんな種類の!あなた撮らせたの、砂川さん?」 同じく自分が渡した写真を手に取る。
砂川 「い、いいえ・・・」
国吉 「あの、パウエル?」
砂川 残りの写真を手にして固まりつつ・・・
「これって・・・」
国吉 「いや、あのさ、これは実はね・・・」と島袋、丸坂、パウエルを見やる。
島袋 「女々しいぞ国吉君!!」
国吉 「はい?」
島袋 「こうなっては仕方ない。全部白状しなさい」
国吉 「わかりました。実はね、砂川さん」
島袋 国吉を遮って
「君の仕業なんだな?」
国吉 「え?」
丸坂 「そうかわかった!」金田一の警部風に。
国吉 「なにかな?」
島袋 「そうだ、国吉さんがやったんだ!」
国吉 「はい?」
パウエル 「どう考えてもそうだわ!」
じりじりと国吉を追い詰める
国吉、ダッシュで逃げ出す。休憩所の方へ。
丸坂 「休憩所の方へ逃げたぞ!」
島袋 「追いかけろ!」
パウエル 「ブチコロセ!」
追いかける島袋、丸坂、パウエル、そしてその後ろから砂川。
休憩所。
砂川 「もうやめてあげてください!」
砂川、三人の前に立ちはだかり国吉をかばう
砂川 「あたしはもういいんです!この人を許してあげてください!」
島袋 「砂川君!こいつは君を隠し撮りしてたんだぞ!」 写真の中から自分が国吉に渡したやつをとって掲げる。
国吉 「ちょっと島袋さん!」
丸坂 「そうだ!しかも探偵を雇って君を監視してたんだぞ!」写真の中から自分が国吉に渡したやつをとって掲げる。
国吉 「丸坂、おまええええ」
パウエル 「ついでにアイコラも!」写真の中から自分が国吉に渡したやつをとって掲げる。
国吉 「パウエール!」
三人、じりじりと国吉ににじり寄っていく。
国吉 「おまえたちぃ!」
島袋 「貴様のような変質者を野に放っては世のためにならん。成敗してくれる」
傘立ての傘を持つ。
丸坂 「残念です、国吉さん!!」 羽交い締めにする。
パウエル 「ヤチマイナ!」
国吉 「やめろ!」
丸坂 「島袋さん、早く!僕ごと突いてください!」国吉を羽交い締めにして島袋に背中を見せる。
島袋 「丸坂くん!君ってやつは!」
パウエル 「ヤチマイナって!!!!」
国吉 「やあめえろおおおおおおおおおおおおお」
砂川 立ちはだかって絶叫
砂川 「enough!!(もうたくさん!!)」
砂川以外の全員、動きが止まる。
砂川 「みなさん、もういいんです。国吉さんを許してあげましょう、ね?」
砂川、国吉の手を取る。
「確かに皆さんがおっしゃるとおり、国吉さんはロリコンで盗撮野郎でストーカーなのかもしれません。」
国吉 「違うって!」
砂川 「あたしだって、気づいていました。国吉さんのなめるような視線とおどおどとした態度、なにより丸まった背中。」
国吉 「だからさ、それはね」
砂川 「だけどこんなクズ人間にだっていいところはあるはずです!」
島袋 「砂川君は優しすぎる。わたしはこの男を入社当時から知っているが。いつかこんなことをしでかすんじゃないかと思ってた。だいたいは私はフランシスだなんて」
丸坂 「そうそう。こんなやつが上司なんて僕も貧乏くじ引いたもんだよ。だいたい人のことを光秀だなんて。失礼な。」
パウエル 「わたしのこともパウエルだなんて」
国吉 「いやあんたはいいだろう!」
砂川 「みなさん、聞いてください。国吉さんは確かに罪を犯しました。すごく不愉快です。」
島袋 「だったら!こいつを懲らしめてやろうじゃないか!」
丸坂 「そうだとも、君にはその権利がある」
パウエル 「you can do it!」
砂川 「だけどこんな人のためにみなさんが犯罪者になるなんて!あたし耐えられません!だから許してあげて下さい」
一同、沈黙。
島袋 「聞いてくれ、みんな。」島袋、狙い澄ましてしゃべり出す。
「ここは砂川さんに免じて国吉を許してやろうじゃないか。」
丸坂 「そうですね、砂川さんがそう言うなら」
パウエル 「御意」
国吉 「・・・」
島袋 「しかし会議がむちゃくちゃだな」
丸坂 「それでどこまで決まったんでしたっけ?」
パウエル 「フィギュアで美少女でセーラー服で水着で」
国吉 「みなさん、実はぼく言いそびれてたんですけど・・・」
島袋 「なんだ?国吉君。この期に及んでなにか意見があるのか?」
国吉 「いや実はですね・・・」
丸坂 「砂川さんが許すっていってるんだからもういいじゃないですか」
国吉 「いや実はその会議についてなんですけど」
パウエル 「イッテミナ」
国吉 「今日中に決定しないとこの部署自体がなくなっちゃいます」
島袋、丸坂、パウエル 「はい!?」
国吉 「今夜じゅうにある程度の目処が立たないと、この部署もなくなってもちろん企画もなくなります。」
島袋 「なんだと!」
丸坂 「そんな無茶な」
パウエル 「マジで?」
国吉 「マジです。だから急ごうって僕言ってたのに」
丸坂 「我々はどうなるんだ?」
国吉 「島袋さんは波照間支社、丸坂君は新城島支社、パウエルは契約解除で出入り禁止」
丸坂 「国吉さんは?」
国吉 「僕はそのまま」
丸坂 「なんでだよ!」
パウエル 「ヤチマイナ!」
島袋 「ここで言い争ってもしょうがない。国吉、資料の目途ってとの程度だ?」
国吉 「えっとですね、フィギュア案は一応決まってましたから。原型を作るための資料ができてればオッケーです」
丸坂 「資料?」
国吉 「写真ですよ。立体だからとりあえず三枚以上。あとポーズとか服装とかいろいろ写した奴もいります」
島袋 「モデルを見つけて、許可をとって、それから撮影。」
丸坂 「とても間に合わない!」
パウエル 「ノー!」
島袋 「とてもムリだ!セーラー服と水着と変なポーズの美少女なんて身近にいない!」
丸坂 「あれ?」
国吉 「なーんか最近目にした気がするんですけど?」
島袋 「うん。わたしもそうだ」
パウエル 「・・・」
全員の目線の先にさっきの床に散らばった写真が。
モデルになることを了承した砂川。
丸坂 「だけど君はほんとにそれでいいの?モデルになっちゃうんだよ?全国の人に顔が知られちゃうんだよ?」
砂川 「あたしのことはいいんです。わたしのことなんてどうだって。だって・・・わが社を救うためですもの!」
島袋 「今時なんて出来た女の子なんだ・・・」
パウエル 「ワタシ、感動しました!」
丸坂 「涙が止まらないよ!」
砂川 「みなさん!」立ち上がり声を張り上げる。
砂川 「これでわが社と国吉さんは救われました。何か質問は?」
砂川以外全員、無言。そして島袋が拍手。それに続いて丸坂、パウエルが拍手。
島袋 「見ろ、みんな、朝日だ」窓の外を指さす。白々しく朝日。
2010-05-18 15:47 Permalink | コメント(0) | トラックバック(0)